懐かしい声に浮かれる私
退院してから一人の生活が始まった。
まだ秋なのに、身体がだるくて仕方ないのと
何故、入院させられたのかと怒りが込み上げる毎日を送っていた。
主人が亡くなってから禁煙していたのに、また煙草を吸うようになったことに更にイライラしていた。
そんな時、携帯の着信があった。非通知だったので彼だと直ぐにわかった。
もしもし?僕やで。元気にしてる? 本当に連絡がきたことに驚いたのと、また声が聞けたことが何より嬉しかった。
うん。元気にしてるよ。大丈夫?と答えた。
彼は時間がなさそうに 公衆電話からだからテレフォンカードが少ないからごめん と謝ってくれた。そして最後に また電話してもいい?と聞いたので、 うん。 と答えて切った。
それから毎日、電話をくれるようになった。
彼からの電話を待つ私がいた。
私たちの交際はこうやって始まった。
その月末に彼は退院した。退院した2日目、初めてのデートをすることになった。
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